ゴーン事件があぶりだす日本の刑事司法の後進性

フランスのメディアでは、保釈されることなく23日間拘留される日本の司法制度自体に批判の目が向いています。
元々日本の捜査面の司法制度については、代用監獄、無制限の取調時間、拘留日数、弁護士の立会権の不在の長さ等について、国際的に避難の目が向けられてきました。

5年前国連の拷問禁止委員会で日本政府報告書審査が開かれた際、日本の捜査制度に避難が集中。日本の政府委員のお役所答弁がさらに非難を増幅する中、ある委員からは「日本の長期勾留刑事司法のは中世的と批判され、人権人道大使(こんな役職があるんですね)が「日本は世界一の人権先進国だ」と開き直り(さすがに「人権先進国の一つだ」に訂正)、失笑が漏れると"shut up!"と感情的に怒鳴りつけ、更なる失笑を浴びたということがありました。日本は人権先進国と名乗っていますが、それは30年前くらいの話で、少なくとも司法制度は周回遅れというのが私の感覚です。

日本の勾留制度について、海外の専門家からの批判はあっても、世界的な関心を集めることは殆どありませんでした。そのため、検察庁の上位官庁たる法務省としても、国際的非難あっても無視することができました。しかし、今回は、世界的著名人の勾留のため、世界の注目が集まっている上、フランスとの外交問題にも発展しかねない様相となっています。
これが、日本人なら、金商法違反に加えて、脱税で再逮捕、特別背任で再逮捕と拘留をどんどん長期するところですが、ゴーンが相手だとそうもいかないでしょう。

https://www.huffingtonpost.jp/2018/11/28/japans-criminal-justice-system-criticized_a_23604007/