ケネディが遺したもの ダラスで彼はいかなる演説をしようとしたのであろうか

アイゼンハワーは離任演説で次のように述べ、軍産複合体が民主主義に対しての脅威たりうることを述べた。
「この軍産複合体の影響力が、我々の自由や民主主義的プロセスを決して危険にさらすことのないようにせねばなりません。」「何ごとも確かなものは一つもありません。警戒心を持ち見識ある市民のみが、巨大な軍産マシーンを平和的な手段と目的に適合するように強いることができるのです。その結果として安全と自由とが共に維持され発展して行くでしょう。」
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/Eisenhowers_Farewell_Address_to_the_Nation_January_17_1961.htm
アイゼンハワーを継いだケネディも大統領就任演説で次のように述べ、冷戦を終わらせる熱意を述べた
「人類の共通の敵である圧政、貧困、疾病、そして戦争そのものに対する闘いである。われわれは、これらの敵に対抗して、より実り多い生活を全人類に確保することのできる、南北の、東西の壮大な世界的同盟を築きあげることができるだろうか。皆さんは、その歴史的な努力に参加してくれ るだろうか。」
「米国民の同胞の皆さん、あなたの国があなたのために何ができるかを問わないでほしい。 あなたがあなたの国のために何ができるかを問うてほしい。」
世界の市民同胞の皆さん、米国があなたのために何をするかを問うのではなく、われわれが人類の自由 のために、一緒に何ができるかを問うてほしい。」
https://americancenterjapan.com/aboutusa/translations/2372/
軍産複合体は巨大な利権の塊となり、冷戦こそが彼らの冨の源泉であり、冷戦に疑問を呈するケネディは邪魔な存在であった。しかも、困ったことに、彼は国民的に大変人気のある大統領だったのである。
ケネディはダラスでの演説会場の途中に凶弾に倒れたが、彼の内ポケットには読まれないままに終わった演説原稿があった。
「この困難に満ちた複雑な世界を、我々は真実を学ぼうとする光によって導かなければなりません。さもないと、嘘と事実を混同させようとする者たちが、一見素晴らしく思える解決を振りかざして、あなた達の心を支配しようとするでしょう。」