儒教と性的奴隷

 中国と韓国は儒教文化の国だが、この儒教というのも身勝手な思想だ。中国の忠孝の考え方によれば、子どもが親に、妻が夫に、家臣が君主に、自分の肉を切って供するのは美談でさえあった。
 三国志演義にもこんな話がある。流浪中の劉備一行が支援者の民家に宿泊した際、その家の主人が沢山の肉料理をふるまった。とてもそれだけの肉を購入するだけの資力がありそうにないその男が、どうやって肉を用意したかを訝しんだ劉備は、それを聞いた。すると、主人は「皆様に差し上げる肉がないので、妻を殺してその肉をお出ししました。」と伝え、劉備がそこまでしてくれたのかと涙を流して感謝したという話がある。三国志演義にでてくる話なので、作話だろうが、中国の人肉食に対する考えを知ることができる。
 中国には、割股といって、腿の肉を切りとって病人に食べさせることがよく行われた。妻が病にある夫に、嫁が病にある姑に、自らの腿肉を切り取って食べさせることは美談とされた。近親者の肉は特に薬効があると考えられていたからである。元代の「事林廣記」には、そうした徳行に政府が絹や羊や田を与えて報いたという記述があるそうだ。
 西太后が病の東太后の歓心を買うため肘肉を羹に供したという話もある。
 要するに何が言いたいかというと、儒教国の中国で、親が金欲しさに子を売り飛ばしたとしても、道徳的には全く問題にならず、むしろ売り飛ばされた子が、親に孝を尽くしたということで讃えられるのである。儒教国であることを誇りにし、自らを小中華と呼んだ朝鮮人も同様であったろう。
 中国で女性がどれだけ地位が低かったかを示すエピソードが、「ワイルドスワン」という小説の中にある。清代に生きた祖母が、毎日神様に向かって「今度生まれ変わる時は女ではなく、せめて犬か猫に生まれ変わらせてください」と祈っていたというのである。