韓国車に米国小型車市場を奪われる

韓国車が米国、南米で売り上げを伸ばしている。9月実績で市場全体は前年同月比22%減なのに、韓国の現代自動車と起亜自動車は2割以上の伸びを確保した。
米国ではガソリン価格が前年より3割安くなっているが、景気の先行不透明感もあって、小型車・低価格車に人気が集まっている。小型乗用車部門でいえば、市場シェアはトヨタが前年度と同じ22.2%、ホンダが前年度比1.4%減の16.3%。日産が前年度比2.8%減の10.1%だったのに対し、現代自動車と起亜自動車は10.5%減の19%で売上を大きく伸ばした。
韓国車好調の理由は、ウォン安の後押しがあったほか、韓国車がここ5年間で急速に品質を向上させたこともある。また現代自動車が、購入後1年以内に失業したら、一定額で買い戻すという積極的な商法を使ったということもある。
日本はかつて小型車で米市場を席捲したが、最近は利益率の高い大型車に販売に営業を集中していたため、その隙を狙って市場を奪われた形だ。