待機児童大量増

報道から

 厚生労働省は09年9月7日、認可保育園への入園を待つ待機児童が4月現在で2万5384人おり、前年同月と比べ29.8%に当たる5834人増えた、と発表した。低年齢児の待機児童数は全体の81.9%を占める。そのうち1、2歳児の待機児童数が1万7492人ともっとも多い。不況下で共働きの家庭が増えたのが原因とみられている。
http://www.j-cast.com/2009/09/08049139.html

潜在的利用希望者が顕在化

 全国の認可保育所定員は約1万1000人増えており、11年連続での増加となっている。しかし、保育園不足のため、そもそも保育園の入園申込自体、無理と思って諦めている人たちが多く、保育園が増えても、そういった潜在利用希望者がその都度顕在化してくるため、いつまでたっても待機児童は減らない仕組みになっている。
 また地域格差も大きい。東京都内の待機児童は7939人で全国の待機児童の3割を占めている。政府は、これまで施設・定員要件を緩和したり、パート保育士を認めたり、民間参入を認めたりとしてきたが、保育園経営が割に合わないものである限り、待機児童の増加に定員増は追い付けないだろう。また低年齢ほど見つけにくく、待機児童の約8割は0〜2歳だ。
 厚生労働省の調査によると、0〜6歳の子どもがいて、現在は認可保育所を利用していないが、受け入れ先があれば預けたいと考えている家庭が推計で約85万世帯に上るという。昨年8月に全国103自治体の就学前児童がいる世帯にアンケートし、約12万2600世帯が回答したことの結果だ。