佐野さん、やっぱ分かってるよね

東京五輪のエンブレム関連の記事・番組では、最近は佐野氏叩きから、選出過程の不透明さに議論が移りつつあるように思う。要は大手広告代理店出身者等による出来レースだったのではないかという疑念だ。
オリンピック大会のエンブレムはライセンス商品として管理されており、その利用権を販売することで、大会の運営資金などを得る仕組みとなっている。
150億円の巨額の契約費を支払って国内最上位のスポンサー「ゴールドパートナー」になると、エンブレムを独占使用できる。
そうすると「売れるエンブレム」という広告屋的発想で選定が行われることにならざるをえない。
うっかり選定委員に芸術的に純粋な人が入ってきて、芸術的センスにあふれたデザインを強くたりすると困ることになる。いわば業界の常識を備えた物事をわきまえた人が、業界の常識を備えた物事をわきまえた人のデザインを選ぶことになる。それが佐野さんだったのだろう。そして「佐野さん、やっぱ分かっているよね。」みたいなノリで選ばれたのではなかろうか。