マスコミに御用心

イオンの株主総会で、株主から、日経ビジネスが4月下旬に発売したイオン特集について質問を受けた際、語気荒く日経批判を繰り広げたという。この記事は、イオンがPB商品「トップバリュ」を4割弱削減へと報じ、岡田社長が「もうトップバリュなんてやめてしまおうか」と語ったとするもの。
岡田社長は「日経ビジネスから私は何も聞かれていない。答えた覚えもない。イオン改革の観点から取材申し入れはあったが、それを信じたのが間違いだった」と指摘した。
しかし、イオンの社長ともあろうものが脇が甘いと言わざるを得ない。ある企業が、マスコミに叩かれているとする、そうすると必ずどこかのマスコミが「批判されて大変でしょう。私は御社の立場に同情している。反対の立場から記事を書きたいので、ぜひ取材させてくれ。」と言ってくる。社長が喜んで取材に応じて、出来上がった番組を見ると、その会社が徹底的に叩かれる内容となっている。
マスコミの常とう手段だ。
特にテレビの物差しは視聴率でしかない。彼らの頭の中には「他局を出し抜こう」とか「絵になるものはないか」とか、所詮その程度のことしかない、と考えておいた方が得策だ。