ウクライナ 「市民の活動家」で構成される特殊部隊をウクライナに

オデッサの混乱

オデッサでは2日、親ロシア派と政権支持派が衝突、40人以上の死者が発生。4日、親ロシア派の武装集団が警察署を襲撃、逮捕された仲間の活動家67人を解放した。ウクライナのアバコフ内相は同日、衝突の際に職務を果たさなかったとして、地元警察の幹部らを解任したと、自身のフェイスブックに書き込んでいる。
MSNニュース
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0DL0R020140505
5月5日ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0DL07Q20140505

市民活動家で構成される特殊部隊を派遣

アバコフ内相は5日、オデッサに特殊部隊を派遣する意向を示した。内相は、オデッサに派遣する特殊部隊「キエフ1」は市民の活動家で構成されると明らかにした。
ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0DL0R020140505
中央は、地元には任せられないとして、軍を鎮圧に向かわせたが、軍もまた自国民に発砲するのに積極的でなく、それどころか、親露派に装甲車を奪われる有様だ。
アバコフは、軍も信用できないとして、「市民の活動家」によって構成される特殊部隊をオデッサに送るという。この「市民の活動家」が右派セクターだとすると、パンドラの箱を開けることになりかねない。民兵民兵となれば、その時点で内乱的要素を含んでしまう。
この「市民の活動家」によって構成される特殊部隊が、一般人も殺害するような形で鎮圧活動を行った場合、「コソボと同様だ」との、大義名分も立ちやすくなり、ロシア軍の介入もありうる展開になる。

オデッサの経済的重要性(追加)

オデッサの人口は約100万人。石油ターミナルを含む2つの港湾設備があり、ウクライナの貨物輸送の中心地となっている。ウクライナがこのような思い切った手に出た理由もこの辺りにありそうだ。
S&Pソブリン格付け委員会のジョン・チャンバース委員長は、カザフスタンの首都アスタナでロイターに対し、「ウクライナが領土の一体性を一部失った場合、債務返済ができなくなる公算が大きい」と指摘した。S&Pは2月にウクライナの長期外貨建てソブリン債格付けを「CCC」に引き下げ、見通しは「ネガティブ」としている。

ロシアが向ける誘い水(追加)

 5日、ロシア外務省はウクライナ当局に対し、同国東部でのこれ以上の流血の事態を避けるため、武力行使をやめ話し合いの席に着くよう呼び掛ける声明を発表。「良識を取り戻し、流血の事態を終わらせ、部隊を撤収させ、政治危機の解決に向け正常な協議を開始する」よう呼び掛けた。
ロイター5月6日
http://topics.jp.msn.com/flash/article.aspx?articleid=4297461