被自殺

 中国で「被自殺」という最近の造語があるという。被自殺とは「自殺させられる」ということ。李旺陽という民主運動家が、獄中での迫害により、視力と聴力を失い、今年5月に出獄するとすぐに入院した。しかし、彼は入院先の病院で首つり死体となって見つかった。家族は死因に疑いを持ったが、当局はすぐ遺体を持ち去り、自殺と発表した。中国で事故を起こした新幹線がすぐ埋められた事件を彷彿させられる。
 この事件がきっかけで、「自殺させられる=殺された上に自殺に見せかけられる」ことを恐れる民主運動家達が、相次いで「自分は自殺しない」という宣言を出しているという。