政府円売り介入

4カ月半ぶりの円売りドル買い介入

 日銀は4日午前、約4ヶ月半ぶりに円売り、ドル買い介入に踏み切った。日銀は本日4日に政策決定会合を開いたが、通常は2日間かけて行うところを、その日のうちに終え、国債などの資産買い入れ規模を10兆円から15兆円に、超低利の資金供給を30兆円から35兆円に拡大。資金供給規模を40兆円から50兆円に拡大した。政府、日銀が一体となって円高是正に取り組む姿勢を見せた。
 市場はこれに反応。円相場は一時1ドル79円15銭をつけ、介入前の水準から一気に2円以上の円となった。

単独介入ではあるのだが

 野田財務相は、日本単独の介入であるとしつつ、「関係通貨当局とは連絡を取り合いながら実施した」と4日午前10時の記者会見で述べた。
 今回の介入は時期的にも正解だった。米債務上限問題が決着しないうちにやっても不発に終わる。決着がついたところで満を持しての介入だろう。しかし、思うのは債務上限問題が決着がつかなかったら、どうなっていたかだ。円売り介入をしても蟷螂の斧のごときだったかもしれない。

欧米に文句言う資格なし

 今回の介入は単独介入とのことだが、欧米も文句は言えないだろう。そもそもこれだけ円高が急速に進んだのは、ギリシャ危機に対する欧州の対応の後手後手と、米の債務上限引き上げのもたつきが原因だからだ。

追加・介入規模は4.5兆円

 日銀が5日発表した当座預金増減予想では「財政等要因」が4.46兆円増えた。短資会社の予測は1000億円の減少だったから、この4.5兆円上振れ分が介入規模ということになるらしい。
 ちなみに昨年9月15日の介入は2兆1249億円だった。