日本企業の軒先借りて 仏アレバの大活躍

仏アレバの汚染処理施設、来月末にも稼働

 仏原子力大手アレバのCEOが、4月19日都内で記者会見し、東電福島第1原発の高濃度汚染水を処理できるシステムを5月末にも稼働させる考えを明らかにした(日経19日夕刊)。
 このシステムは「凝縮沈殿法」を採用。ヨウ素セシウムなど、各放射性物質毎に、これとくっついて沈殿させる性質の化学物質が存在するが、これを汚染水に入れることで、放射性物質を、毎時50トンと言う速度で処理すると言う。大量の汚染水を比較的低コストで処理することができると言う。

東電、東芝にとってはありがたくない話

 国民にとっては、有りがたい話だが、東電、東芝は悔しがっているに違いない。自分の店で、ライバル店の商品の宣伝をやっているようなものだからだ。新興国で、原発建設ラッシュが起きているが、その中で指名競争をしているのが、東芝三菱重工、GE、アレバ等の原子力企業である。
 アレバの長所は、ウラン鉱等の採掘から、原子力発電所の建設、運営、核廃棄物の処理、運搬までを1社でまかなっていること。今回の原発支援でアレバは原発の危機管理能力を見事に示すことができる。それとの比較でいうと、自分たちだけでは何もすることができない東電、東芝は、海外からの信頼を大きく下回ったと言える。