韓国軍の反撃に不手際

 韓国では、北朝鮮延坪島砲撃に対する韓国軍の反撃が、適切なものだったのか議論になっている。

  1. 最初の反撃に13分もかかった。
  2. K9自走砲が6門しか配備されていなかったのは少なすぎるのではないか。
  3. 6門の方のうち4門を訓練に利用中で、北朝鮮側に向けて待機していたのはわずか2門だった。
  4. 6門のうち、2門は電気系統が故障、1門は訓練の際の不発弾の影響で、3門しか撃てない状態だった。
  5. K9は「世界最高レベルの性能を持つ155ミリ自走砲」「最大砲撃速度は1分間に6発」という触れ込みだった。しかしK9自走砲が1分当たり6発撃てるのは最初の3分間だけで、その後は砲身が熱くなるため、1分間に1発しか撃てなくなるという事実が判明した。
  6. K9自走砲は精度が低く、80〜200メートルの誤差が生じる。北朝鮮の海岸砲陣地は、岩盤に狭い穴を掘って設置されているため、正確に砲口付近を狙わなければ破壊できず、戦闘機からのGPS誘導による精密攻撃が不可欠だったのではないか。
  7. 北朝鮮軍が砲撃直前に多連装ロケット18門を海岸にある基地へと移動させ、砲撃準備をしていた。韓国軍もこうした事実を事前に把握していながら、貴重な情報を生かせず、北朝鮮の砲撃が始まると別の基地を重点的に反撃していた。

 とは言っても、ではわが自衛隊だったらどうなるのか、となると、これまた不安が多い。「人の振り見て、わが身を直せ」という諺も有る。自衛隊に対してもストレステストを行った方がいいのではないか。