銀信政という官製投信商品

 中国地方政府は法律上借金=地方債の起債をできない。だから金融子会社を作って、そこに銀行から融資を受けることがあるとは前のブログで話をした。
 そのため、地方政府は城市建設投資公司という民間の会社を設立する。この官製投資会社が、銀行、信託会社を通じて、民間から投資資金を集め、地方政府の代わりに公共インフラ工事をしているのである。この銀行、信託銀行、地方政府の3者の関係を「銀信政」と呼ぶらしい。08年に雲南省昆明市で初の“銀信政”商品が開発されて以来、その手法が全国各地で模倣されるようになった。
 08年にインフラ建設に投じられた信託資金は、年間の総信託資金の14.5%を占め、地方政府だけでみるとこの比率は30%超に上昇すると言われている。