シンプル族の反乱

シンプル族の反乱

 シンプル族の反乱という本がある。まだ買っていないのだが、アマゾンの紹介文によると「自動車販売は減っているが自転車は人気だ。百貨店は苦しんでいるがユニクロは絶好調だ。エコ志向、ナチュラル志向、レトロ志向、和風好き、コミュニティ志向、先進国より世界遺産、農業回帰…新しい価値観が台頭してきたのだ。シンプル族が日本を変える。」となっている。
 私は、そんな大げさなものではなく、日本人全体が「これから所得が上がるなんて幻想を持つのはやめよう。必要なものを必要なだけ買おう。多機能・高機能ではなく最低限の機能が備わっていればよしとしよう」というふうに考えるようになっているのではないかと思う。

プライベート商品

 不況でも強いのが化粧品というのが定説だったが、ここにも変化が起きている。花王の4-6月の売上高が前年同期比30%減、営業利益も24.4%減となった。化粧品の低価格指向が強まり、プレステージ化粧品の売上高は前年同期比12.7%に落ちている。
 プライベート商品が拡大している。今まではスーパー、コンビニがメーカにPB商品の企画、製造を依頼していたが、今度はスーパーがその価格交渉力を利用し原材料を安価に調達、その原材料をメーカーに提供、メーカーが製造したものを引き取ることまでやるらしい。スーパーが小売だけではなく、製造業をやろうというのだ。低価格路線も行きつくところまで行ったと言えるのかもしれない。
 総務省が7月31日発表した6月の消費者物価指数は生鮮品を除いたコアCPIが前年同期比1.7%低下した。さらに石油製品を除いたコアコアCPIは0.4%減少し、2か月連続のマイナスとなった。