丸和商事の09年3月末決算

 丸和商事の09年3月末決算が、6月29日付日本経済新聞に掲載されていた。ここも最近、和解だと、来年4月に何割みたいな案を出してくる。仕方ないので提訴しているが、当方東京に事務所があるため、本社が掛川というのは辛い。東京在住者で丸和商事に過払金債権を持っている人がいれば助かるのだが。

 これを見ると、短期借入金が約213億円ある。短期借入金とは、1年以内に完済しなければならない借入金。現預金が約13億円、貸付金が約369億円とすると、ここから213億円を今年中に返すのは無理だ。だから丸和商事は、この短期借入金を、期限が来るごとにジャンプしてもらっているはずだ。一応当期純利益が6900万円出ているし、借入金は大株主でもありメインバンクでもあるスルガ銀行からだろうから、ジャンプはしてもらえるだろう。
 これを見ると、利息返還損失引当金が約32億円ある。営業貸付金の8.6%。新規融資を絞っている丸和にとって、普通だと積み足りないところだ。この利息返還損失引当金、前年度の返還実績に応じてその額が決まってくる。だから09年度の過払金の支払いを、08年度並みに抑えれば、10年3月末決算でも同じ程度の積み立てで済むことになる。そうすれば損益計算書も黒字になり、銀行からジャンプもしてもらえる。丸和が「今年はもう予算が無い」「来年4月に」というのはこれが理由ではないか。