アイフル利息引当金積み増しで利益下方修正

アイフル09年3月期収支

 アイフルは8日、2009年3月期の連結純利益が前の期比85%減の42億円になったと発表。従来予想は85億円。過払い金返還請求が相次ぎ、引当金を積み増したためだ。
 営業収益は23%減の3122億円。従来予想を11億円上回った。営業利益は77%減の74億円で、従来予想を39億円下回った。広告宣伝費などの費用削減に加え、融資基準の厳格化で貸倒費用は縮小したが、利息返還費用の増加がそれを上回った形だ。

詳細

 アイフルの発表の詳細はHPにあるが、重要部分のみ抜粋する。なお、社債買入消却益とは、額面100万円の社債を発行したが、業績低下で市場価格が下落、たとえば80万円に下落したとして、市場から社債を80万円の価格で買い上げれば、20万円の返済が不要になるため、その分が利益として計上される。
 また、営業費用については、前回予想に比べ金融費用・広告宣伝費・人件費・支払手数料等で53億円、利息返還に起因しない貸倒関連費用で339億円の減少が見込まれる一方、足元の利息返還請求の高止まりを受け、利息返還関連での引当金460億円(キャッシュアウト分91億円、元本毀損分369億円)の繰入を見込んでおります。これにより、利息返還関連費用として91億円、貸倒関連費用として29億円が増加、この結果、営業費用全体では67億円増加する見込みです。これらの結果、営業利益は53億円、経常利益は51億円、それぞれ前回予想を下回る見込みです。
 なお、当期末の利息返還に係る引当金残高は1,634億円(キャッシュアウト分843億円、元本毀損分791億円)となる予定です。
 当期純利益については、社債の買入消却益など特別利益が60億円増加する一方、特別損失が4億円、法人税等調整額が26億円増加することから、前回予想に比べ22億円の減少となる見込みです。
***他3社の状況
 消費者金融大手4社の前期最終損益はアイフルアコムが黒字、プロミスと武富士が赤字になったもようだ。(日経5月08日 21:46)

追補 プロミス09年度3月期決算1270億円の赤字

 プロミスは17日、09年3月期連結決算の業績予想を大幅に下方修正し、当期(最終)損益が従来予想の162億円の黒字から1270億円の赤字に陥る見通しと発表した。08年3月期は159億円の黒字であり、最終赤字は2年ぶりだ。過払金返還請求引当金(利息請求引当金)を751億円積み増すことなどが響いた。
  毎日新聞 2009年4月17日 19時40分