闇サイトで覚せい剤密輸人を募集 東洋大2年生逮捕

闇サイトで覚せい剤密輸人を募集 東洋大2年生逮捕

 携帯電話の闇サイトで「株取引を海外から持ち帰ってくれる人募集」との広告がなされ、これに応じた25歳の男性がマレーシアに渡航、現地で覚醒剤入りのキャリーバッグを渡され、今度は日本国内に密輸しようとしたが、08年11月2日、関西空港で入国手続中に発覚、逮捕された。覚醒剤約は992グラムで、末端価格約5900万円の代物だった。
 大阪府警はその後の捜査で、闇サイトで運び屋を募集した人間を突き止めたが、東洋大の2年生だった。東洋大生は09年2月2日に逮捕され、2月23日、覚せい剤取締法違反で大阪地裁に起訴され、現在公判中である。

営利目的輸入罪は重罪

 この東洋大生が、運ぶ物が覚せい剤だったことを知っていたかどうかは不明だが、知っていたとして起訴されたものと考えられる。東洋大生は1回の運搬で30万円の報酬を得ていた。覚せい剤取締法は、第41条で、営利目的で覚せい剤を輸入した場合、無期若しくは3年以上20年以下の懲役に処するとし、さらには1000万円以下の罰金を併せて課することも定めている。とにかく重罪なのである。

海外で見つかったら死刑

 しかし、実行役の25歳男性も見つかったのが日本でよかった。マレーシアのようなイスラム国家で1キロ近い覚せい剤の所持で捕まったら、死刑になりかねない。出入国カードにも「警告 麻薬を所持する者は、マレーシアの法律によって死刑に処す」と書かれているくらいだ。同じくイスラム国のインドネシアの空港には、薬物を持ち込んだら「DEATH PENALTY=死刑」にするとのポスターが貼られている。とにかく日本で捕まっただけ命拾いしたと思うべきだろう。

闇サイト

 闇サイトにはくれぐれも募集しないこと。こういった犯罪への誘いがほとんどだからだ。一度連絡して、危なかったら、それ以上深入りしないようにしようなんて考えは起こさない方がいい。一度でも連絡し、自宅、勤務先の電話番号とか伝えようものなら、そこに連絡すると言われ、徹底的にしゃぶりとられる。