佐藤隆文金融庁長官 商工ローンヨイショ発言の不明

佐藤金融庁長官 見当違いの発言

 金融庁佐藤隆文長官は23日の定例会見で、SFCGが民事再生手続き開始を申請して経営破たんしたことについて「中小企業金融に甚大な悪影響を及ぼすことにならないことを願う」述べた。また国内の中小企業金融への影響を注意深く見ていきたいとの姿勢を表明。SFCGをはじめ、貸金業者の経営については、利息収入の減少や過払い返還請求で「厳しい状況」と指摘した。さらに「(SFCGのような)事業者金融は、日本の経済活動全体で果たしている金融仲介機能に一定の重要性がある」として、今後は、貸金業者だけでなく、借り手の中小零細企業の状況も注視していく姿勢を示した。(東京09年2月23日ロイター)

商工ローンの実情を知らなさすぎ

 商工ローンが、金融仲介機能において、日本経済で重要な役割を果たしているって?!それは負の役割しかないのが分かっていないのだろうか。金融庁長官としての資質を疑わせる発言だ。
 担保をとりその担保の範囲内で貸付枠を設定。貸付枠内であればじゃぶじゃぶ金を貸す。会社が倒産すれば、保証人から苛酷な取り立てを行う。これが商工ローンだ。
 普通、銀行とかが金を貸すときは、貸付先の会社の経営状況、財務状況を見て融資するか否かを判断する。しかし商工ローン事業者金融はそんなところは見ない。そもそも、商工ローンに金を借りる企業は、すでに「終わった」企業である。棺桶に両足を突っ込んでいるどころか、火葬場の窯の中に入るまいと頑張っているような存在だ。そして犠牲になるのは保証人なのである。
 商工ローンは、事業者を助けるどころか、引導を渡すのが役割だ。そんなことも分からない人間が金融庁のトップにいるべきではない。

金融庁初代長官は退官後SFCG弁護団の筆頭に

 日野正晴金融庁長官は、退官して法律事務所を立ち上げた後の平成16年1月23日、最高裁でSFCG弁護団を代表して弁論に立ち、「商工ローン被害なるものの実体は存在しない。規制違反の処罰もなかったことは商工ローン被害がないからである」旨発言した。
※ SFCG(旧商工ファンド)破綻 ついに悪運尽きる↓
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※ SFCG債権者説明会に行ってきました↓
  http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090224/1235498861
※ 与謝野財務相はまっとうな発言、経産省発表の相談窓口の実際
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※ SFCG破綻がもたらす日本振興銀行への影響↓
  http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090228/1235796661
※ SFCG子会社T・ZONEホールディングス↓
  保有株は日本振興銀行の手に
  http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090228/1235804959