11年連続自殺者3万人超 20代、30代は自殺率増

NHKニュースから

去年1年間に自殺した人は3万2000人余りに上り、11年連続で自殺者が3万人を超える深刻な状況にあることが、NHKの全国の警察に対する取材でわかった。
(2月22日 12時19分)

日本の自殺率は世界第9位

 WHO調査では、世界101カ国中9位となっている。日本より上位は、ハンガリーガイアナを除いては、ロシア、ベラルーシなど旧ソ連国が占め、日本の下につける10位もウクライナだ。ロシアはアルコール依存症が多く、男性の平均寿命も60歳未満という特異性があり、それからすると日本の自殺率はかなり高いと言える。なお韓国も自殺率が高く11位につけている。
http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/2770.html
 男性10万人当たり35人前後、女性では11〜13人となっており、男性のほうが3倍の自殺率となっている。現在自殺率が高いのは、50代、60代だが、ここしばらく増えているのは20代、30代だ。自殺の前年比でいうと20代は5.0%増、30代は6.3%増。平成2年に15人程度だったのが、平成9年には20人程度になり、平成10年以後は35人を下ることがない。景気をそのまま現している。現在の自殺率は政治の責任といわれるゆえんである。
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/whitepaper/w-2007/pdf/pdf_honpen/h006.pdf#search='自殺 20台'

自殺対策基本法

06年10月から自殺対策基本法が施行されている。自殺を、個人的な問題としてのみとらえず、その背景の様々な社会的要因を分析し、総合的な対策の確立を目指している。所轄官庁は内閣府自殺対策室である。確かにこうした行政努力も必要だろうが、基本的には社会のセーフティネットの確率、年金制度の維持等が、必要なのではなかろうか。