トヨタ 賃下げも
トヨタ労組はベア4000円を要求
自動車総連は08年12月17日、中央執行委員会を開き、来春闘で4000円以上の賃上げを要求する執行部案を決定した。賃上げ要求は4年連続だが、前回の1000円以上を大幅に上回っている。自動車労連会長は、物価上昇率を重視して金額を決めたとし、不況期に賃上げ要求することについては内需拡大に効果があるとした。
トヨタ労組は2月18日、ボーナス要求額は引き下げたものの、自動車労連の方針通り、1人当たり4000円の基本給増額(ベースアップ=ベア)を要求した。定期昇給分を合わせると1万1100円の賃上げ要求となる。(2009年2月12日23時11分 読売新聞)
労組がベアを要求した理由
自動車産業が活況を呈していた去年春闘までは、ベアを要求せず、ボーナスのアップを請求してきた。むしろ部品メーカーの方が、ベアを要求し勝ち取っていた(http://response.jp/issue/2005/0328/article69209_1.html)。しかし、儲かっているときは高くなるが、儲かっていないときに大きく減らされるのがボーナスである。不況期には、ボーナス、残業手当がなくなるため、基本給がモノを言う。毎年ベアを実現してこなかった自動車労組には、今後も好景気が続くというおごりがあったのでは無いか。
1月28日のブログでも書いたが、トヨタは基本給が低く抑えられている。トヨタには、一つには非正規雇用者の解雇、もう一つには残業代、ボーナスカットという二重の雇用調整弁がある。トヨタが正社員を解雇しないのは、解雇しなくても残業手当、ボーナスのカットで、大幅な人件費の削減ができるからである(http://d.hatena.ne.jp/yamada-home/20090128/1233135261)。