親露派 独立支持9割の茶番

ウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州の親露派勢力は11日に地域の独立の是非を問う住民投票を強行した。投票率は、親露派発表でドネツク州、ルガンスク州とも約75%、ウクライナ政府発表でドネツク州で約32%、ルガンスク州で約24%だったと天地ほどの違いがある。
親露派の選管は、ドネツク州は「承認」が89%、ルガンスク州は「承認」が96%と、中間集計の結果を発表した。
投票は親露派が看視する中、透明な投票箱に投じなければならない。ウクライナ人はソ連の独裁的な圧政を経験している。だから、いざ権力に逆らったらどうなるかという恐怖が刷り込まれている。そんな中で、反対票を投じに行くのは、身の危険を伴う。ウクライナの近隣、コソボではセルビア人による大虐殺があった。自分たちが同じような目に遭わないという保証はないのだ。
ある著名評論家が雑誌で、クリミア併合でロシア併合が圧倒的多数を占めたのを見て、民意が示されたと能天気に言っていたが、それは民主国家に住んでいるからそう言えるのだ。