法人税実効税率を下げるのと投資減税のどちらの方が政策効果があるか

麻生太郎財務相は10日の閣議後会見で、法人税の実効税率引き下げについて麻生財務相は「一番の問題はそれに代わる財源(問題だ)。そのために課税ベースの拡大など他税目での増収を図らなければならない。(租税)特別控除は取り下げるかなど検討しなければならないことがたくさんある」と語った。
景気刺激効果についても「仮に法人実効税率を下げたとして、恩恵を被るのは約3割。残り7割は恩恵を得ない。景気との面では直接そんなに効果が大きいか」と疑問を呈し、「設備投資減税などのほうが企業にとってのメリットは大きい」と慎重な見解を示した。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA0901220140110
経済界が強く求めている法人実効税率の引き下げだが、財務省サイドからの意見を麻生財務相が代弁した形だ。
ただ「仮に法人実効税率を下げたとして、恩恵を被るのは約3割。残り7割は恩恵を得ない。」と言って実効税率の引き下げを切り捨てながら、「設備投資減税などのほうが企業にとってのメリットは大きい」というのはいかがなものか。設備投資減税だって恩恵を受けるのは法人税を払っている3割であって、残り7割は恩恵をこうむらないはずだ。