ダンダリン 見てますか

ダンダリン見てますか。
この前の第2話。就業時間前の体操を強制できないとか、名ばかり管理職も残業代を請求できるとか(管理職だとしても深夜割り増し分は請求できるのだが)、セクハラは労基の管轄じゃないとか、労働基準法の勉強になる場面が多い。しかし、このドラマを制作している製作会社は時間外労働の巣窟的存在だろうから、製作スタッフは複雑な気持ちでこの作品を作っているんだろうか。そう考えると、こちらも複雑な気持ちになる。
ところで、第2話の最後で、ダンダリンが土手山課長に「女のくせに臭えぞ」と言われて、「それセクハラです」と反撃するシーン。実は雇用均等法11条で規定するセクハラには当たらない。
「女のくせに色気のない奴だな」とか「お前にスカートは似合わない」とかの発言は、女性であるがゆえに言われる差別的表現ではあるが。ジェンダー・ハラスメントと言って、セクシャル・ハラスメントとは区別されている。雇用均等法11条が対象とするのは、性的な言動であり、性的興味とは関係ないところからくる、こうしたハラスメントは11条の規制の対象外なのである。
 ただ、こうしたジェンダーハラスメントはセクハラ同様、女性従業員のやる気をそぎ、セクハラ同様大きな精神的な負荷を与えるものである。だから法的にはセーフであっても、職場の秩序維持という観点からも、社内で禁止すべきだろう。