ワンルームマンション投資

 先日、不動産業界の方とお話しをする機会があって、現在の相場を聞いてみた。そうしたところ、固定資産等一切考えない形での年間利回り(年間賃料÷ワンルームマンションの不動産価格)は、4〜5%程度とのことだ。
 賃貸不動産管理に詳しい別の不動産業の方の話では、「ローンを組んでワンルームを買っても、失敗する。やるとしたら、自分の持ち金でやるべき、まだアパートの経営のほうが利益があがる。」とのこと。いざとなれば、家を取り壊して更地にして売れるからだ。だから土地を見て買う必要がある。例えば1000万円の土地に5000万円のアパートを建てたとする。30年たって取り壊したというとき、残るのは1000万円。5000万円の土地に5000万円のアパートを建てれば、建物が古くなって取り壊しても、5000万円が残る。前者は財産価値が6分の1に減ったが、後者は財産価値が半分残っている(もっとも不動産購入費を全額借金でまかなったということになると、後者は総額が高い分、借金の利息が高いため、土地が高ければ儲かるという単純な話ではない)。
 ワンルーム投資で儲かったということが書かれた本があるが、かなり古い時期から投資してきた人であるということに注意する必要がある。新聞等である投資が記事になる時は、すでにこれに投資した人がかなりいて、利回りが下がっているか、もう旬を過ぎていることが多い。中国株もそうだったし、新興国通貨もそうだったろう、最近は金もそうだ。株や不動産もそうなるかもしれない。
 それから、相続税が上がるということで、さかんに不動産の購入がさかんに言われているが、あわてて飛び着くと、ろくなこことにならない。これは掘り出し物だと思っても、安物買いの銭失いということがあるから気をつけよう。