中国地下金融

 日経朝刊に中国地下金融の囲み記事があった。一応表看板を掲げて法定金利で金融を営んでいるように見せかけて、実際には年利100%といった高利で貸付を行っているというのだ。まぁ日本でもかつてはこんな金融会社はいくらでもあったが、中国の特殊性はこうした闇金融の金主が、大企業だったり役人だったりすることだという。
 中国の銀行は国有企業や、地方党幹部の親族企業とかには融資するが、中小企業には融資したがらない。このため、低利で資金を借りた大企業が中小企業に高利で融資するのだと言う。また21世紀経済報道紙によると、労働集約的な中小企業が密集する浙江省温州市で、13億元の資金を集めていた高利貸しの資金源の8割が役人だったと報じている。
 この問題は、中国の構造的問題から発している。中国には国進民退という言葉がある。政府=共産党と結びついて国有企業だけが儲かって、民間中小企業がその犠牲になっているという実態を表している。