独仏首脳パリ会談 泰山鳴動し鼠一匹

 16日パリでサルコジ仏大統領とメルケル独首相が会談したが、内容のなさに、市場が落胆。欧州国際市場も先が思いやられる。
 会談後の両首脳の記者会見の結果は次のとおり

  1. ユーロ圏17カ国で経済政府を設立。年2回会合を開く。任期2年半の大統領を選出。初代大統領にはファンロンパイEU大統領を推薦。
  2. ユーロ加盟17カ国に対して、2012年夏までに、予算案に財政均衡化目標を盛り込む規則を憲法に明文化することを求める。これは、随意ではなく強制になる。
  3. 金融取引税(トービン税)の導入
  4. 欧州金融安定化ファシリティー(EFSF)の規模の拡大
  5. 欧州委の発言力を強化。危機的な状況にある加盟国については、基金が競争力および成長の加速に向け活用されるよう、欧州委が一定程度直接介入できるようにする。
  6. ユーロ圏共同債の構想は可能だが、欧州の統合プロセスの最終段階で行われるものであり、初期段階で行われるものではない(サルコジ)。ユーロ圏共同債の発行は最後の手段。現時点で欧州がこの最後の手段を必要とする状況にあるとは思っていないし、問題が解決されるとも考えていない。
  7. 2013年初めから、税率・課税ベースの面で、仏独企業に対する法人税が共通化されることを目指す。