アベノミクスと雇用増
安倍さんは衆議院を解散し、アベノミクスの当否を問う考えだという。安倍さんが強調するのは雇用回復。しかしアベノミクスで本当に雇用が回復したのだろうか。
平成24年12月に安倍さんが首相に就任したが、その前後で求人率、雇用者数はどう変わったかを実際に見てみよう。
平成22年12月
有効求人倍率 0.57倍
正社員有効求人倍率 0.38倍
平成23年12月
有効求人倍率 0.71倍
正社員有効求人倍率 0.47倍
平成24年12月
有効求人倍率 0.82倍
正社員有効求人倍率 0.53倍
平成25年12月
有効求人倍率 1.03倍
正社員有効求人倍率 0.66倍
平成26年9月
有効求人倍率 1.09倍
正社員有効求人倍率 0.67倍
確かに、安倍政権になってから求人率は上がったが、野田政権時代から上がっている。要は世界経済の回復基調に沿って、求人率も向上したに過ぎない。しかも今年に入ってから求人率は伸び悩んでいるのであるから、「アベノミクスが雇用増を実現した」というのはどうだろう。
平成22年以降、非正規労働者数、正社員労働者数はどう変わったか、平成22年から平成25年にかけての4年間の推移を見てみよう。
非正規労働者数は次の通り推移した。
1763万人 →1811万人 →1813万人 →1906万人
+2.7% +0.1% +5.1%増
これに対し正社員労働者数は減っている。
3374万人 →3352万人 →3340万人 →3294万人
▲0.7% ▲0.4% ▲1.4%
雇用者が増えているのは事実だが、非正規社員が増えただけとも言えよう。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000046231.html