オバマ 風と共に去りぬ

 4月23日銀座の数寄屋橋近辺を歩いていると黒山の人だかり。何だ、と思ったら、オバマ数寄屋橋次郎に来るんだと。有楽町駅から外に出て銀座駅に行こうとした途中だったので、次郎の入っている塚本素山ビルの向かいに位置をキープできた。
 20分くらいすると、警察車両が何台も来た後に、星条旗を掲げた黒塗りの車がやってきた。するとビルの向かいを通り過ぎて、裏の方に回ってしまった。ビルの表口ではなく通用口から入ったらしい。結局オバマは見ることができなかった。
 しかしオバマは、あの次郎の寿司、20貫コースを14貫しか食べなかったという。あぁ勿体ない。「人生最高の寿司だった」などと調子良いことばかり言っても、こりゃあ、オバマは次郎出禁ですな。
 まぁ、次郎のことは良い。要は会談の中身だ。安倍は集団防衛権のことでこれだけ頑張っているんだから、尖閣を日米で共同防衛することを共同声明でうたいたい、と言ったのだろう。オバマはTPPで関税をもっと下げろ、そうしないと中国から守ってやらないぞと言ったのかもしれない。そもそも、そこから話がかみ合わない。
 今回の会談で「尖閣日米安保の対象」「牛肉は日豪ETPに近い線で合意ができそうだ」と言う見方もあるが、果たしてどうか。
 尖閣について、オバマは記者会見で「中国から尖閣を守るために米国は武力を行使するのか」と聞かれ「規範に反した国が出るたびに米国は武力行使しなければいけないということではない。」と奥歯に物が挟まった回答だったが、さらに「首相にも申し上げたが、事態がエスカレートし続けるのは正しくない。日本と中国は信頼醸成措置を取るべきだ。」と、中国が怒るのはお前にも責任があるんだぞ的な言い方をした。
 TPPはどうだ。牛肉は話がまとまりそうだが、豚肉が難しいという。養豚業会の集票力を恐れているからだ。