G20 無事終了

黒田日銀の異次元金融緩和がG20を乗り切った。「デフレを止め内需を支えることを意図したもの」と共同声明に明記され、承認が得られた形だ。
 為替レートについては「通貨の競争的な切り下げを回避する」と強調し、各国の積極的な金融緩和による「予期せぬ副作用には留意する」との表現も盛り込まれたが、大成功と言ってよい。
 中国、韓国が盛んにオバマに異次元緩和に反対するよう働きかけたが、両国とも為替介入で人民元安、ウォン安を維持し続けていたため、相手にされなかった。
 オバマの関心は今欧州にある。鎮火したかと思えば、燃え上がる欧州に怒り心頭なのだろう。特にドイツに対してはもっと景気対策に金を使うよう求めている。
 そのため、集中砲火を浴びたのは、日本ではなく、ドイツ。G20の共同声明は「大幅な(経常)黒字国はさらなる措置の実施を検討すべきだ」とドイツに機動的な財政出動を促した。