日米企業の内部留保の拡大

日本企業の内部留保各大

 日銀が6月17日に発表した11年1-3月期の資金循環統計によると、民間企業の現金・預金の残高は3月末に前年同月比7.1%増の211兆1236億円となり、初めて200兆円を突破した。震災による景気の先行きの不透明感から手元資金を伸ばしたものと思われる。(11.6.17日経夕刊)

米企業の内部留保も拡大

 米企業大手500社のうち、金融を除き、比較可能な401社のデータを分析した日経新聞によると、11年3月末の前年同期比13%増の1兆886億ドルと過去最高になった。(11.6.8日経)

内部留保拡大が

 企業が雇用や設備投資にお金を使ってくれなければ景気は悪くなる。内部留保をつめば景気が回復せず、そうなれば、さらに内部留保が拡大するという悪循環にならなければよいと思う。しかし、米経済の回復スピードの鈍化、ギリシャ危機、新興国の金融引き締め等の経済状況の悪化が心配される現在、不安は大きい。