NISグループがネオライン傘下に

 旧ニッシン、現NISグループは、事業者ローンと消費者ローンの二本立てで貸金業を営んでいる会社だ。東証一部だが、業績は低迷しており、3期連続での赤字。自己資本も平成19年3月期の826億円から平成22年3月期の34億円へと大幅に減っている。株価も最近は20円前後と青息吐息の状態だった。
 さらに追い打ちをかけたのが、日本振興銀行の業務停止事件。NISは日本振興銀行から運転資金の融資を得ていたが、同行が5月27日に金融庁から業務一部停止命令を受けて今年9月末まで1億円を超える新規融資を行うことができなくなった。このため、資金繰りがさらに悪化。資金調達先を探さざるを得なくなった。
 このNISに救いの手を差し伸べたのが、ネオラインホールディングスだ。NISは第三者割当増資を行う。ネオラインHDが2億3529万4200株を一株17円合計40億円で引き受ける。この結果、ネオラインHDの持株比率48.90%となる。
 臨時株主総会が8月23日に行われ、新株式発行は8月25日〜9月13日となる。
 NISからの過払金回収は今後かなり厳しくなるはずだ。